生命保険セールスのステージチェンジについて

MARKETING

今回は生命保険セールスのステージチェンジについてマーケティングの観点から解説していきます。

このステージチェンジは生命保険セールスのレベルアップの王道かつ生き残るための術でもあり、他業種のセールスにも応用できるものだと思います。

「セールスの新たな手法を知りたい」

「新たな顧客層を開拓したい」

と考えている方には、お役にたつ内容となっています。

生命保険セールスのスタート

生命保険セールスのスタートは、新卒入社にせよ途中入社にせよ、見込み客リストの作成からすべてが始まります。

会社によっては入社後に300名の見込み客リストを書かせる会社もあり、ここでどれだけ多くの企業や個人の名前を書けるかで初年度の成績がほぼ決まります。

1ヶ月程度で一通りの研修を終えたあと、この見込み客リストに対してアタックを仕掛けていくわけです。

生命保険のセールスプロセス

セールスプロセスとは、成約に至る販売行動の手順を分解したもので、7つの段階があります。

入社後にリスト化した300名の見込み客に対して、以下のプロセスを実施していくわけです。

❶アポイント
見込み客との面談を取り付ける
❷アプローチ
自身の価値を訴求することで、もっと話を聞くべきかもという欲求を起こす
❸ヒアリング
見込み客の潜在的な欲求を探り当てながら、自身の価値を訴求する
❹プランニング
ライフプランニングで潜在的な欲求が満たされない可能性を提示する
❺プレゼンテーション
潜在的な欲求を確実に満たすための生命保険と自身の価値を訴求する
❻クロージング
価値に対する証拠や共鳴、自分自身のストーリーを伝えることで納得感を高める
❼紹介入手
あらゆる場面で訴求してきた自身の価値を顧客の大切な人に伝えたいと訴求する

プロセスの中で度々、”自身の価値の訴求”が出てきますが、それはどのようなものなのでしょうか?

代表的な例として「住宅ローンの専門家」「税務や社会保険の専門家」「相続の専門家」「資産形成の専門家」「営業の専門化」などといったものでしょうか。

見込み客が抱えている課題は人それぞれです。

どのような価値に見込み客が反応するかは分からないので、プロセスの中で度々、自身の価値を訴求していく必要があるのです。

生命保険セールスの壁

入社後の1年間は、300名の見込み客リストへのプロセス実施で終わるでしょう。

そして、その次に生命保険セールスの最大の壁が立ちはだかります。

それは、見込み客リストを行き尽し、次の行き先がなくなるという現実です。

こうなる前に、マーケティングで見込み客を拡充していくという作業を行って行く必要があるのです。

その作業の過程において意識すべきなのが、”生命保険セールスのステージチェンジ”です。

生命保険セールスのステージについて

適切なマーケティングコミュニケーションを選択するために

生命保険セールスのステージを考えるにあたっては、”どのような顧客層に、どのような自身の価値を届けるか”を定義する必要があるでしょう。

たとえば、主婦層に対して「住宅ローン専門家」「資産形成の専門家」としての価値を届けるのか、経営者層に対して「社会保険の専門家」「税務の専門家」としての価値を届けるかでは、その価値を伝えるためのマーケティングコミュニケーションは大きく変わってくるはずです。

”プッシュプル”と”提供価値”

また、生命保険セールスのステージについては、”プル型/プッシュ型””提供価値”の2軸で考える必要があります。

マーケティングコミュニケーションの選択においては、この軸を特に意識して選択すること重要です。

入社時は誰もが、”プッシュ型ローバリュー”からスタートします。

そして、”プッシュ型ハイバリュー”、”プル型ローバリュー”へと移行し、最終的に”プル型ハイバリュー”に到達するというイメージです。

物理的に動ける時間には限りがあるので、プル型移行で営業効率を上げて、ハイバリュー移行で客単価を上げていくのです。

このステージ移行の過程においては、パートナーシップを組むことも多くなってきます

プッシュ型ハイバリューであればハウスメーカーとのタイアップ、プル型ローバリューであれば広告代理店とのタイアップ、プル型ハイバリューであれば税理士とのタイアップなどです。