今回は、”なぜマーケティング思考が必要なのか”について説明していきます。
「努力が報われること」は絶対にやるな
「モノ消費からコト消費へ」とはよく言われますが、この背景には大きなトレンドがあります。
今は、良い商品を作ったからといって、売れる保証はどこにもありません。
商品が実現するスペックが技術革新や日々の改善により青天井に達し、顧客にとってそれらが差別化要素として意味をなさなくなったわけです。
そのような中で、生き残っていくものは、より本物で、よりターゲットが絞られた、より尖ったものです。
競合がその市場に気がついて殺到すれば、それもまた過当競争になっていくわけですが、いずれにせよ、ターゲットを絞ったものしか残らないと思います。
このようにあらゆるモノがコモディティ化したからこそ、差異を生み出すマーケティング思考が必要になってくるというわけです。
簡単に真似できるようなモデルには多数の模倣が生まれ、最後は資本力勝負になります。
ほとんどの場合は”資本がすべて”であり、最終的には巨大資本がマーケットを総取りしていくわけです。
つまり、”努力が報われることはコモディティ化するので絶対にやるな”ということです。
これをやってしまうと「資本がすべて」のゲームになってしまいます。
逆に言うと、”努力が報われるかどうかがわからないこと”をやらなければいけないということです。
好きなことを徹底的にやりきれ
とは言え、”努力が報われるかどうかわからないこと”をやり続けるためには、何が必要なのか?
”そのことが好き”であることと”強烈な動機がある”ことです。
”好きなことであれば、あるいは強烈な動機があれば、徹底的にやりきれる”ということです。
あらゆる分野で上位1%の人ですら生き残れない可能性があるなかで、好きでもないことで勝負したところで、とても勝てません。
まずは、そのことが好きで才能があり、努力し続けることが前提で、さらに運にも恵まれなければ厳しい市場では勝てません。
”好きなことをやらないと最初から負けている”のです。