人当たりが良く、口が上手くなければセールスはできないという認識がいまだに多く存在しています。
もちろん人当たりが良く、口が上手いほうが良いに決まっています。
しかし、人当たりが良いこと、口が上手いことがセールスで成果を残すための絶対条件ではないのです。
筆者自身は約13年、セールス畑で数多くの業界のセールスに携わり、数多くの失敗も成功も体験してきました。
しかし、自分自身人当たりが良いタイプでもなければ、口が上手いタイプでもないです。
何よりセールスが得意と思ったことは一度もないのです。
おそらく、職能としての営業職は、私自身の強みと合致はしていないのでしょう。
だからこそ職能としての営業職を、私自身の強みと擦り合わせることによって何とか成果を出そうと四苦八苦して考え抜いてきました。
行き着いた結論は、マーケティングの観念が抜け落ちた営業は、成果に直結しないどころか会社や貴重な人財を疲弊させるということです。
本記事では、センスに頼らないマーケティング戦略と営業の考え方を整理しました。
セールスに苦手意識を持っている方には、必ずお役に立つ記事となっています。
マーケティングと営業の職能整理
マーケティングとは何なのか?
マーケティングとは何なのでしょうか?
経営学者のピーター・ドラッカーは「マーケティングの理想は、販売(営業)を不要にするものである」と言っています。
つまり、顧客に「買ってください」と売り込まなくても、商品が「売れる仕組み」をつくることがマーケティングの仕事ということです。
販売(営業)を不要にするのがマーケティングであるのであれば、本来は営業よりも上位の概念としてマーケティング戦略がないといけないわけです。
中心顧客の無意識の本能的欲求を把握することが大切です。
そして、中心顧客の本能的欲求に対して、自社ブランドが持つ価値で衝くのです。
どのような仕掛けや仕組みで衝くかが手段にあたります。
仕掛けや仕組みは「マーケティングコミュニケーション」とも言われます。
これは、商品やサービスなどを知ってもらう、購買してもらうなどの目的で顧客とコミュニケーションしていく活動全般を指します。
商品やサービスを売り出すために行う広告・SNSでの告知・キャンペーン・接客などは、すべてマーケティングコミュニケーションの一環です。
営業とは何なのか?
中心顧客の本能的欲求に対して、自社ブランドが持つ価値を刺すことができると、強烈な購入動機が生まれます。
マーケティング戦略ででここまで実現できれば営業は不要であると言えます。
一方で、マーケティングだけでは購入動機を生み出すことが難しい商品やサービスに関しては、営業が必要であると言えます。
営業が中心顧客の見えざる本能的欲求を傾聴で明らかにし、本能に突き刺すベネフィットを提示するのです。
ロートの入り口に多くの顧客を誘導するのがマーケティングの役割であれば、出口の間口を出来る限り増やすのが営業の役割と言えるでしょう。
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