夢を叶えるためには「叶えたい」ではなく「叶える」と決めること

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叶えたい夢があったけれど、いつの間にかその夢自体を忘れてしまっている人も少なくはないのでしょうか?

今回は、どうすれば夢を叶えることができるのかを、細胞レベルの根拠を持って解説していきたいと思います。

コンフォートゾーンについて

コンフォートゾーンとは、「居心地のいい場所」という意味の言葉です。

多くの人にとってのコンフォートゾーンは現状の世界にあたります

そして、このコンフォートゾーンに留まろうとする本能がすべての生物に存在しています

では、なぜそのような本能が生物に存在しているのかというと、生物にとっては「生き残ること」ことが最重要課題であるからです。

つまり、生物の脳は、死なずに生き残るために現状を維持するようにできているのです。

例えば、原っぱにいる牛が目の前にある草だけを食べ、その横に生えているキノコを食べないのはなぜでしょうか?

それは、牛の脳が牛の生存にとって重要な草だけを認識しているからです。

牛の脳は、生き残ることにとって重要ではない、キノコを含むそれ以外の食べ物を見えなくしているというわけです。

それは、牛が生物として蓄積してきた過去の経験の中で、草だけを食べていれば生き残れることを知っているからです。

人間もまた、牛と同じように、本能的に現状を維持しようとしています

夢やビジョンを設定しても結果的に実現できないまま終わってしまうのは、このメカニズムに原因があると言われています。

生物としての人間は、現状のままいれば、大きなストレスを感じることもなく生き残れるであろうことを直感的に感じています。

一方で、夢やビジョンを実現させようとすれば、肉体的にも精神的にも負荷が増えることになります。

生物的に、生き残れる可能性も高くはないように感じるのです。

脳はその仕組み上、現状の世界(コンフォートゾーン)と思い描いた世界(コンフォートゾーンの外側)を同時に認識して維持することはできないという特性を持っています。

だからこそ、人間の脳は、生き残る可能性が高い現状の世界に留まろうとします。

そして、現状の外側は生き残ることにとっては重要ではない(むしろ生き残るためには避けるべきものである)ので、現状の外側の世界を無意識に見えなくしているのです。

細胞レベルでの本能

骨格筋だけでなく、脳・心臓・肺・循環器・身体エネルギー貯蔵など、身体の強靭さやスタミナに関わるありとあらゆるものに適応性があります。

なぜ、人間の身体にはこれほどの適応性があるのでしょうか?

これは一つひとつの細胞や組織が、できるだけすべてを同じ状態に保とうとするところから来ています。

これは専門用語で「ホメオスタシス」と呼ばれ、あるシステムが自らの安定を維持するように動く傾向を意味します。

そして、身体には現状を維持するための様々なフィードバックメカニズムが備わっています。

ホメオスタシスのメカニズムに負荷がかかるほど激しい運動でなければ、身体に物理的変化はほとんど起こりません。

すべてが想定どおりに機能しているので、身体にしてみれば変化する必要がないというわけです。

しかし、ホメオスタシスメカニズムが追い付かないほどの負荷がかかるような激しい運動を持続的に行うと、さまざまな細胞のメタボリズム(新陳代謝)は通常どおりに働かなくなります。

その結果、細胞が通常作るのとはまったく異なる生化学物質が作られます

細胞はこのような状況変化を好まず、自らのDNAから普段とは違う遺伝子を招集するのです。

こうして細胞は自らと周辺システムがコンフォート・ゾーンから追い出されてしまったという事実に対応するべく、その行動を変化させるというわけです。

コンフォートゾーンから抜け出すために必要なこと

コンフォートゾーンから抜け出すために必要なのは途方もない夢を叶えると決めることその夢を叶えるための負荷を継続的にかけることの二つです。

『みんなチャンピオンになりたいと言うけど“なりたい”じゃなられへん。“なる”からやってるんよ』

元WBC世界バンタム級王者、辰吉丈一郎の言葉です。

チャンピオンに「なる」という途方もない夢を叶えると決めているので、そのための継続的な努力を怠るわけにはいかないということなのでしょう。

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